キリスト教、カトリックでいう天国と地獄の間にあるところ。 死者の霊が天国に入る前に、ここで火によって浄化されるという。永久の罰苦をうける 地獄(インフェルノ)とは違う。
恩寵をもっていても重くない罪か、罪の償いを果たし終えないで死んだ者は、天国は約束されているが「煉獄」にいくという。
ダンテの『神曲』(しんきょく)では、天国に入るのにふさわしくなるように義(ただ)しい人、義人の霊魂が浄化されるところで
罪の償いを果たし終えるまで、霊魂が苦しみを受けるという。
((ダンテの『神曲』は「コメディア(喜劇)」と題されていたのを、ボッカチオが「神聖な」という語をつけ「神聖喜劇 LA DIVINA COMMEDIA」=「神曲」の題が定着した)
2011年12月、1977年に打ち上げられた
宇宙探査機ボイジャー1号が、太陽から110億マイル(177億km)に到達、
NASAは、この星間宇宙一歩手前の領域を「cosmic purgatory(宇宙の煉獄)」と呼称したという。
ボイジャーからのデータによれば太陽風のない空間だという。エネルギー的に静かな浄化空間ということだろうか。
または恒星間空間と太陽系空間の境を天国と地獄の境にたとえたようだ。
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary