日本の伝説にでてくる神がかり的な弓。『前太平記』では源頼光(みなもとのよりみつ)が、夢の中で
天下ってきた楚の国の養由基(ようゆうき)の娘、枡花女(しょうかじょ)から雷上動という弓と
水破兵破(すいはひょうは)という二筋の矢を与えられた。目覚めたあと弓矢を得たという。
(二つの矢は、ひゃう羽、おい羽、とも)
源頼光から数代くだった子孫、頼政が、怪物ヌエを退治した矢はこの雷上動で放たれたという。
名前の由来は、その弦音が高いことを賞美してだという。
ほかに言葉遊びなのか、「らいしゃう藤」(頼政藤)という意味だという文献もある。(随筆『南留別志』)
*異称などについて、昔のかな読み表記の違い、濁点表記の省略があることも考慮されたい
参考資料
・
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
・
日本架空伝承人名事典 (平凡社)
関連項目一覧
日本 (文化地域)
武器 (大項目)
弓矢 (大項目)
ヌエ (日本:魔物)
(C) 幻想世界神話辞典 - GENSO SEKAI Myth dictionary