東スラヴ、ウクライナ、ロシアの伝承にでてくる水の精。女性の姿で美しい姿や歌声で人々を水の中へ引きずり込む。 ロシア北部では死んだ女性の裸の姿に似ていて旅人を水の中へ引きずり込み、拷問して最後には殺してしまうという。 ロシア南部では霧の衣装をまとった美しい少女の姿で、甘い歌声で誘い、歌を聞いた者は笑みをうかべて溺れ死ぬ。
冬の間は水中で暮らしているが、春から夏にかけては森や野原に現れ、前述のように水の中へ誘い込んだり、 出会った人間に謎かけをして、解けない者をくすぐり殺すという。
また豪雨で作物をだいなしにしたり、漁師の網を引き裂く、土手、水車小屋を壊す、作っている衣服を盗む等のいたずらをするという。
ロシアではルサールカよけに、ニガヨモギの葉を数枚入れたお守りを持ち歩く。ニガヨモギは品物や建物などもいたずらから守ってくれる。 ルサールカが頻繁に現れた時は、川にニガヨモギの葉をたくさん撒き散らす。
洗礼を受けずに死んだ子供や溺れ死んだ娘等、不自然な死に方をした者がルサールカなると信じられている。
参考資料
他
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