東スラヴ語地域、世界最北の内陸国。日本語では「白ロシア」「ベロロシア」の表記もみられた。北東側にロシア、南側はウクライナ、北西側はラトビア、リトアニア、東にポーランドと隣接する。
国名の「白」は、モンゴル帝国支配時代の名残りといえる。1237~1240年頃以降にキプチャク・ハン国に支配され、中国に学んだ五行の考えが持ち込まれた。 ヴォルガ河流域の首都サライを中心に、南の地域(現ウクライナ西部)を赤ルーシ、北(モスクワ周辺)は黒ルーシ、東は青、中央は黄金、そして西が白ルーシ(現ベラルーシ)とされた。
歴史的には、古くは9~10世紀 ポロツク公国が成立、
10~12世紀にはキーウ・ルーシ公国に組み込まれていた。
キーウ・ルーシが衰退すると
13~14世紀にはリトアニア大公国の構成地域となる。1240年頃以降にはモンゴル軍、キプチャク・ハン国の侵入もあった。
その後、リトアニア、ポーランド、ロシア、ドイツなどの一部になるなど経て、1918年にドイツ領だった東半分がソヴィエトとして独立。その後ポーランド・ソヴィエト戦争、第二次世界大戦中、1939年にポーランド側の西半分も編入され、ほぼ現在のベラルーシの領土になる。
民話などの本は、日本語のものでは、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバの地域でまとめられているものがみられる。
参考文献
・
ウクライナ・ベラルーシ史(中井和夫:著 山川出版社 2023)
※原書『新版 世界各国史二〇 ポーランド・ウクライナ・バルト史』(1998)
・日本国外務省Webサイト
他
関連項目一覧
スラヴ (文化地域)
ウクライナ (文化地域)
ロシア (文化地域)
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