ワームとはブリテン(イギリス)で、ドラゴン、巨大な蛇のこと。中世ではワームとドラゴンは区別されて 考えられていたとも。 古英語ではwurm、wyrmとも。または足、骨、毛、のない柔らかく細長い生き物、 蛇(サーペントserpent)、ミミズ(earthworm)、サナダムシなど。「這う」を意味する語に由来するという。
ドラゴン、蛇形の魔物としてはバイパー、ワームはワイバーンが語源になっているともいう。 また古ノルウェー語ormr(北欧の蛇、ヨルムJorm)やドイツ語wurm、デンマークormの「蛇」とも共通する語。 (リンドワーム、ミドガルズオルムの項、参照)
スコットランドのメスター・ストゥアー・ワーム(海蛇に似た姿で頭3つ)、イングランド北部 ヨークシャー、ダラムのラムトン・ワームなどの伝承がある。
余談だが蛇だけでなく「虫」的な意味も持つが、東洋でも竜、蛇に類する生き物が虫へんの 漢字を持っていたり、 インドでは、グラ(求羅)というトカゲのような虫は風を食べて竜になる、という伝承など似た 考え方がみられる。
参考資料
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関連項目一覧
ドラゴン、龍 (大項目)
ブリテン(イギリス) (文化地域)
リンドブルム(リンドワーム) (ゲルマン,ドイツ:ドラゴン,竜)
ミドガルズオルム (ゲルマン,北欧:ドラゴン,竜)
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