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ハロウィーン Hallowe'en,Halloween

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ハロウィンとも。今ではかぼちゃ飾りや仮装等のイメージが定着したが、もともとは ケルト民族の祭り。 ハロウィーンは英語読みで、ケルトの言葉ではサムハイン、サムインといった。名前の意味は「夏の終わり」。
起源は古く、ローマ時代の幽鬼祭にはじまったという。
キリスト教では「万聖節」諸聖人の祝日の前夜(10月31日)の祭り。
7世紀、ローマ教皇ボニファティウス4世が11月1日を「諸聖人の日 All Saints' Day」と定める勅令をだした。
「Allhallow-even」(1556年の記述)、「Hallowmas "All-saints"」(1389年の記述)などがみえるようだ。

現在でもスコットランドで伝統が受け継がれ、またアイルランドにもあり アメリカには移民を通じて伝わり子供の行事となった。

ケルトの暦では11月1日が新年であり、その前の10月31日、またはその前後に行われていた。死者を迎える火の祭り。
死者の霊が帰ってくる時で、ごちそうなど用意してもてなし災いがふりかからないようにするのだという。 死者が帰ってくる目印としてローソクに火をともした灯りを用意した。

また、死者の霊や魔女、悪霊たちが帰ってきてうろつき回り、悪さをする恐ろしい日。空が箒の柄にのった 魔女でいっぱいになるという。

カボチャの提灯などを飾り、仮装した子供達が近所の家々を訪れ「Trick or Treat!」 (お菓子をくれなきゃいたずらするぞ![魔法をかけるぞ]) と言って、お菓子をもらう。(Treatは「扱う、遇する」の意で、「かまってくれなきゃ…」がこの場合は 「お菓子をもらう」ことに)
16世紀、アイルランドの貧しい農民が、誰かわからぬ様にマスクをかぶって代官や貴族の 館へおしかけ物をねだったものが元だという。

かぼちゃが使われるのは、加工のしやすさかららしい。元はカブ等が使われていた。
アメリカではリンゴも飾るらしい。収穫祭の一面もあるからか。

海外で仮装をともなうお祭りでは日本のアニメや特撮、ゲームのキャラクターもよくみられる。(2000年頃の「世界のおまつり」という本でアメリカでのセーラームーン、パワーレンジャーの仮装写真が載っていた)
日本ではおばけの仮装ということでゾンビなどもみられる。2010年代半ば過ぎには日本でも海外でも様々なコスプレとなった。
ロウソクを飾ることでの火災には気をつけたい。

 

関連項目一覧
ケルト (文化地域)
ジャック-オ-ランタン(鬼火) (火,精霊,ハロウィン)
魔女 (ヨーロッパ)

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