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ホオズキ ほおずき 鬼灯 酸漿 >>関連項目一覧


日本の伝承。ナス科の植物で、赤い実がなるが、その特徴的な色形と薬効ああることから 文化史的にいろいろある。
神話でヤマタノオロチの眼の色をいうアカカガチはホオズキの実のことである。

古くから咳どめ、利尿や解熱剤などの作用が知られ漢方などで薬として用いる。漢方では根を 酸漿根(さんしょうこん)と称し、茎葉とともに用いる。 中国、漢の『爾雅(じが)』に初見され、西暦500年頃の『神農本草経(しんのうほんぞうきょう)』 等の本草書にこれらの効能が書かれている。

また媚薬?精力剤?としての効能もあるという。 膣の収縮や蠕動(ぜんどう)運動に効果があるという。出産後の膣を引き締める効能も。 また男性が種を食べると、精子の生産能力が高まる、勃起高度が増すなどとも。
食用として、日本でも江戸時代、果実を塩漬けにした。 ショクヨウホオズキは、黄色の果実を生食あるいは砂糖漬けにして食べる。 日本の奥飛騨地方では種を食べる女の子をみて年寄りたちは「あの子は良い嫁になる」といったらしい。

果実から種子をもみ出し、口に入れて音をたてて遊んだりする。 または鑑賞用にも栽培されたり、玩具などにしたりする。 「ほおずきの瓢(ひさご)」は、ほおずきをひょうたんの形にした玩具。

名前の意味、由来は諸説あり、はっきりしない。
アカカガチ、アカガチ:『古事記』に。病気がち、などのがちで、赤いことから。
ホホツキ:平安時代『本草和名』『和名抄』に。火(ホ)ツキ(染まるの著[ツキ])赤く成熟する意
 (江戸時代 谷川士清(ことすが)説)
他にも頬(ほお)を突くことから等。
『栄花物語』に、ホオズキの実を膨らませる遊び
ヨーロッパ原産種もあるが、アジアのものとは違うのか、 英語名Chinese lantern plantがある。鬼灯を想起させる。
なお日本では小さな提灯のことを呼ぶ「鬼灯提灯」という言葉もある。



植物としては、ナス科の多年草。学名:Physalis alkekengi L. var. franchetii Makino。
日本では野生でも人里がほとんどである。
ホオズキ属は100種以上ある。センナリホオズキ[センズリホオズキ]は熱帯アメリカ原産の一年草。 果実は小さいが、 緑色で多数つく。ヨーロッパ原産のヨウシュホオズキや北アメリカ原産のショクヨウホオズキなど食用 になる種類もある。

参考文献
日本国語大辞典 〔精選版〕 1
性の常識・非常識―超オモシロQ&A (河出文庫)
・日本大百科全書 (執筆者:神田敬二、湯浅浩史 小学館)
・大辞泉 (JapanKnowledge)
・情報・知識imidas

 
関連項目一覧
日本 【文化地域項目】
ヤマタノオロチ 【仏教:明王,菩薩】
【大項目】

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