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蛇 へび ヘビ  (英語 snake , serpent) >>関連項目一覧


世界各地でみられる爬虫類。南極大陸以外の全ての大陸に棲息。北極圏付近までみられる。
四肢のない独特の姿や毒をもつもの、獲物を丸呑みする習性(大型のヘビでは巻きついて絞め殺すことも)、 毒を持つ種類がいる等の特徴もあり、 多くの神話伝承が存在する。
日本語の「へび」は「へみ」「はみ」など「はむ(食む)」からきているという。大きな蛇を「うわばみ(大食み)」という。 沖縄の「ハブ」も食むなのだという。
あるいは「へみ(経身 体が長い)」、「はえむし(這う虫)→へむし→へみ」という説もある。 ちなみに「マムシ」は「真虫」の意味だという。
なまむし、なまもの、くちなわ(口縄、朽ち縄)という忌み言葉もある。
古来、蛇や爬虫類もクモ、ムカデ、昆虫等と同類と扱った。中国の蠱毒(蛇、虫を用いる)、 ヨーロッパのワーム(蛇やミミズ・ウジ・芋虫・毛虫。足がなく細長いもの)など。 インドでも蛇やトカゲを虫扱いすることがあるようだ。
おろち(尾ろ霊 ちは神霊的なもの。いかづち雷、みづち水霊等)という古い呼び名もある。ヤマタノオロチ等。

ヘビは木登り、泳ぎ、滑空をこなす、狭い場所や茂み、砂漠も移動できるなど機動性的にも、 捕食の面でも器用である。また赤外線感知器官をもつなど優れた感覚をもつ。

姿や毒を持つ点など、一般的には嫌悪されるが、害獣のネズミを捕食すること等からか家の守り神的な扱いや 、また民間薬用や食用、皮革が有用とされたりする。ヘビ使いという職業もある。

脱皮をすることや、とぐろをまいた姿からの連想か尻尾をくわえて輪になったデザインなどが 不死性、永遠性のシンボルになったりしている。
獲物を捕らえる狡猾さが知恵、悪知恵の象徴的なものとして扱われる、または全体的な印象から物語の悪役、敵役となる ことも多い。


神話伝承において、ドラゴン、竜といわれるようなものと蛇神との境がはっきりしているものといない ものがあるといえる。足がないことを強調しているものではわかりやすいが、元々よくわからない怪物としての ドラゴンだと蛇だかなんだかわからない場合もある。
それを踏まえても蛇とドラゴンの関連性は高いと思われる。

その他の世界の蛇神話伝承

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参考資料
・日本大百科全書 (小学館)
・大辞泉 (JapanKnowledge)
 
関連項目一覧
動物 【大項目】
アペプ(アポピス) 【エジプト:魔物:蛇】
ウラエウス 【エジプト:女神:コブラ蛇】
エキドナ 【ヘレネス(ギリシャ):女神,蛇】
ケツァルコアトル 【南アメリカ先住民族:アステカ民族:神】
ナーガ 【インド、仏教:ドラゴン、竜】
ムン・ドゥムン・カムイ 【アイヌ:蛇神】
メリュジーヌ 【フランス,ケルト:ドラゴン,蛇:女神】
ユルルングル 【オーストラリア先住民族:蛇】
ヨルムンガンドル 【ゲルマン,北欧:大蛇】
リヴァイアサン 【ユダヤ:蛇】

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