ローマ神話の神。ヘレネス(ギリシャ)神話のヘルメースにあたる。 ローマでのラテン語名の由来はmerces「商品」の意で、商売の神であった。
この神の性質との共通性から、それはヘルメースの性質でもあるが、 水銀のことをさすようになり、錬金術でも重要な意味を持つ。
またララというナーイアス(小川などのニンフ 女の精霊) との間にラールという守護霊をもうけている。
また太陽系の惑星、「水星」の英語名がマーキュリー Mercuryである。古代ギリシャ、ローマ時代でも肉眼でみえる5惑星については神々の名がつけられた。 太陽に近くで忙しく動き回る水星は、使者の神ヘルメス、マーキュリーである。無論、より古代のシュメール・バビロニア時代の知識を受け継いで、神の名がすり替わったであろうことがうかがえる (なお古代バビロニアでは、水星は雨を降らせるグド星)。
宇宙開発などでは神話関係のネーミングが多いが、 、アメリカの有人宇宙飛行計画(人間を地球周回軌道に到達させる)に「マーキュリー計画」 (1959年-1963年)があった。
余談だが、深海活動用「カイゾーグ」の仮面ライダーXがクモナポレオンに敗れた後、強化改造で用いられたのは「マーキュリー回路」である。 また『機動戦士ガンダム 水星の魔女』のヒロインは「スレッタ・マーキュリー」である。セーラーマーキュリーと、ガンダムWのMS「メリクリウス」には言及しない。
水星 マーキュリー(メルクリウス)
金星 ヴィーナス(ウェヌス)
火星 マーズ(マルス)
木星 ジュピター(ユピテル)
土星 サターン(サトゥルヌス)
参考資料
・各神話関連書籍
・国立科学博物館サイト「惑星の名前はどうやってつけられたのですか?」 [外部]
関連項目一覧
ヘルメス (神)
ララ (ニンフ 女精霊)
錬金術 (大項目)
星 (大項目)
ローマ (文化地域)
ヘレネス(ギリシャ) (文化地域)
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